
毎週失敗していたのに、5日間気づきませんでした
週に1回、決まった時刻に自動でレポートを作る仕組みを動かしていました。作ったときは何度も試して、きちんと動いていました。
ところがある週から、自動実行だけが失敗するようになりました。手で動かすと成功します。同じ処理、同じデータ、同じパソコン。それでも自動実行だと落ちる。
原因は、文字の扱いに関する設定でした。ふだんは表に出ないのですが、ある週から特定の記号がデータに混ざるようになった瞬間に壊れました。手で動かすときは、たまたま条件が揃っていて成功していたのです。
いちばん問題だったのは、そこではありません。失敗したことが、どこにも知らされなかったことです。気づいたのは5日後でした。その間、毎週のレポートは1本も出ていませんでした。
もう一つ。そもそも起動しないことがあります
僕はノートパソコンをサーバー代わりに24時間動かしています。この手のパソコンには、「電池で動いているときは、決まった時刻の処理を実行しない」という設定が最初から入っていることがあります。持ち歩く前提の機械なので、電池を節約するための親切な既定値です。
ところが据え置きで使っていると、これが牙をむきます。ほんの数十秒でも電源が切り替わると、その時間の処理が黙ってスキップされます。エラーも出ません。「実行しない」のが正常な動作だからです。
共通しているのは「条件が違う」こと
2つとも、原因は別々に見えて、実は同じです。試したときと本番とで、条件が違っていました。
人が見ているときは、無意識にいろいろ揃えています。自分の権限で動かし、画面を開いた状態で、その場にいて、うまくいったのを見届ける。無人の実行には、この全部がありません。
無人で動かす前に確認すること
- テストは本番と同じ方法で。同じ時間帯、同じ権限、同じ起動のされ方で、一度は通す
- 「失敗したら知らせる」を先に作る。成功の通知より、失敗の通知のほうが先です
- 入ってくるデータは、いつか想定外のものが来る前提で。今日まで平気だったからといって、明日も平気とは限りません
- 既定値を信じない。自動実行まわりの設定は、一度は自分の目で開いて確認する。親切な既定値ほど危ないです
- 途中経過を残す。強制的に止められると、最後にまとめて書く記録は残りません。工程ごとに書いておけば、どこまで進んだかは分かります
「たまたま動いていた」を、実力だと思わないこと
AIを業務に入れるときも同じです。試したときにうまくいったのは、あなたが上手に条件を揃えたからかもしれません。現場の人が、疲れた金曜の夕方に、想定外のファイルを渡しても同じ結果になるでしょうか。
そこまで確かめて、はじめて仕事に組み込めます。
この話、他人事ではないと思われたら
「動くようにはなったが、任せきる自信がない」——それは正しい感覚です。ChatGPT Codex 導入支援やClaude Code 導入支援では、最初のひとつを本番と同じ条件で動かして確かめるところまでを一緒にやります。

