
「0件です」と出ました
先日、自分のサイトの問い合わせフォームを点検しました。
最初に見たのはアクセス解析です。フォームのページを何人が見て、何人が送信まで進んだか。ここが分かれば、取りこぼしがあるかどうかの見当がつきます。
出てきたのは0件でした。見た人も0。送った人も0。これだけ見れば「誰も来ていないんだから、取りこぼしようがないな」で終わりです。
でも、おかしいんです。
僕はその前の日に、自分でそのフォームから送っていました。メールもちゃんと届いています。送ったのに、解析には1件も残っていない。間違っていたのは、数字のほうでした。
犯人は、僕が使っていたブラウザでした
そのとき使っていたのは、プライバシー保護を売りにしているブラウザです。この手のブラウザは、アクセス解析そのものを遮断します。使う人にとってはありがたい機能です。
ですがサイト側から見ると、その人は最初からいなかったことになります。
つまり、こういうことです。「0件」は「誰も来ていない」ではなく、「来た人を数え損ねていた」かもしれない。しかも、何人数え損ねたのかは、こちらからは分かりません。
怖いのはここです。見えていない人の分を、うっかり「いなかった人」として数えてしまう。
その日、同じことがあと2回ありました
一つは「入っていない」という誤診です。
ページの中身を検索して、探していた記述が見つからない。だから入っていない——そう判断しかけました。実際は、ちゃんと入っていました。表示を軽くするために中身が別の形に変換されていて、そのままの形では出てこなかっただけです。
もう一つはキャッシュです。
直したはずのページを開き直しても、前のものが返ってくる。何度読み込んでも変わりません。直っていないのではなく、古いものを見せられていただけでした。いまは確認のたびにURLの後ろへ違う印を付けて、必ず新しいものを取りに行かせています。
3つとも、間違えていたのは調べ方のほうです。中身は最初から正しかった。
「無かった」と言う前に
- まず自分で一度、通してみる。0件は「起きていない」ではなく「数えられていない」かもしれません
- 数え漏れがある前提で読む。フォームまわりの数字は、実際より少なく出ます
- いま見えているものが最新とは限らない。キャッシュを疑ってください
- 「探して見つからない」で決めない。探した形のまま置かれているとは限りません
記録は、決めた日からしか残りません
もう一つ、これは取り返しがつきませんでした。
何が原因で弾かれたのかを残す項目は、ちゃんと用意してありました。ですが用意する前に起きたことは、そこには入りません。あとからさかのぼって埋まったりはしないのです。
結果、いちばん知りたかった日の中身は、永久に分からなくなりました。「あの日の原因は不明」。これが正しい結論です。悔しいですが、もう動かせません。
だから、記録の項目を足すかどうかで迷ったら、足しておくほうがいいと思います。要らなければ読まなければいいだけです。でも、無いものは後から作れません。
それでも、僕は計測をやめません
ここまで読むと「解析なんてあてにならない」と聞こえるかもしれません。そうではありません。限界を知ったうえで読めば、数字は十分に役に立ちます。
危ないのは、数字をそのまま「無かったこと」の証拠に使ってしまうことです。
AIに数字を読ませるときも同じです。渡した数字がそもそも少なく出ているなら、どれだけ賢く読ませても、出てくる答えはずれます。読み方より先に、ちゃんと取れているかを確かめる。順番はこっちが先です。
この話、他人事ではないと思われたら
「見ている数字が合っているのか、正直よく分からない」——そういう状態でしたら、一度そこから見せてください。AIが毎週改善するホームページ制作やAI・DX伴走支援では、数字がちゃんと取れているかを確かめるところから手をつけます。

