AIにアクセス解析とホームページの改善を任せるには、目的・データ・変更後の確認をつなぐ必要があります。講演で紹介した運用例をもとに、何を見るか、どこを直すか、結果をどう確かめるかを整理します。
講演での実務例に、仕事で試すための手順・入力例を加えて解説しています。AIでホームページを改善するとは、何を任せることか
記事の文章をAIに書かせるだけが、ホームページ改善ではありません。検索やアクセスの状況を読む、改善する場所を選ぶ、変更案を作る、サイトへ反映する、結果を確かめる。いくつかの工程をつなぐ仕事です。
僕が講演で紹介した例では、データを読むところから実際のホームページ作業までAIが担当しています。最後に結果を確認するのは僕自身です。「自動で作業する」と「成果を確認しなくてよい」は、分けて考えてください。
Search Consoleとアクセス解析は、見る役割が違う
Google Search Consoleの検索パフォーマンスでは、どんな検索でサイトが表示されたか、クリックされたかなどを確認できます。Googleの公式説明にも、検索キーワードやページ単位で状況を調べる方法が示されています。
一方、サイトを訪れた人が、どのページを見て、申込先まで進んだかを考えるには、アクセス解析やサイト側の記録が必要です。検索から入ってくる前の状況と、入ってきた後の行動を分けると、直すべきところを探しやすくなります。
検索で表示された回数、サイトへの訪問、ボタン操作、実際の問い合わせは、それぞれ違う段階です。たくさん表示されていても相談が来たとは限りません。まず自分のサイトでは何を成果とするかを決めてください。
改善する前に、目的とデータの期間をそろえる
相談の申し込みを増やしたいページと、商品を詳しく理解してもらうページでは、見るべき行動が変わります。最初に「このページを読んだ人に、次に何をしてもらいたいか」を言葉にします。
次に、どの期間のデータを見ているかと、その期間中にどんな変更をしたかを並べます。文章を直したばかりなのに、変更前の期間の数字で良し悪しを判断すると、何が起きたかを取り違えてしまいます。
訪問が少ない場合は、少数の操作だけで結論を出さないことも必要です。データが取れていないのか、入口まで届いていないのか、内容が合っていないのかを分けて考えます。データがない状態から売上効果を計算することはできません。
アクセスデータから、変更案を考える例
検索では表示されるのに、ページへ来る人が少ない場合は、検索している人の目的と、タイトルや紹介文が合っているかを確認します。ただし、表示が数回だけなら、数字だけで文章が悪いとは決められません。以下は判断の切り分けを説明する例です。
ページには訪問があるのに申込先へ進まない場合は、何を頼めるか、いくらかかるか、申し込んだ後にどう進むかが分かるかを見ます。ボタンだけを大きくする前に、読者が判断するための説明があるかを確かめます。
申込先まで進んでいても問い合わせが残らない場合は、フォームの分かりやすさや動作を確認する必要があります。途中のボタン操作を、相談の成約として数えないようにしてください。
AIへ解析を頼むときの入力例
次の例は、AIへデータと目的を伝えるためのひな形です。アクセス解析の画面をただ渡して「改善して」と頼むより、見る期間、既に行った変更、欲しい結果を一緒に伝えると、出てきた案を人が確認しやすくなります。
【サイトの目的】[例:初回相談の申込を受ける] 【対象ページ】[URL] 【データの期間】[開始日〜終了日] 【既に行った変更】[変更日、変更内容] 【渡すデータ】[検索、訪問、申込先への到達、実問い合わせの区別] このデータで分かることと分からないことを分け、改善候補を理由付きで挙げてください。データにない成果は推測で補わないでください。
データを入力する前には、個人や取引先の情報が含まれていないかと、使うサービスで扱ってよいかを確認します。分析に必要な集計情報で足りるなら、問い合わせ本文などの原文まで渡す必要はありません。
変更して終わりにせず、表示・動作・成果を確認する
変更案を選んだら、何を直すか、何を見て判断するか、元の状態へ戻せるかをそろえます。文章を変えた、フォームを変えた、入口を増やした、といった変更を同時に行うと、それぞれの影響を分けにくくなります。
公開する前後には、PCとスマホで読めるか、ボタンが正しい申込先へ進むか、既存のページやフォームが動くかを確かめます。公開後のデータは、変更後の期間として見ます。表示が整ったことと、問い合わせが増えたことは別の確認です。
講演で「結果は見ます」と話したのは、このように任せた仕事を確かめる姿勢につながります。AIが作業したという記録だけで、サイトが役に立つようになったとは言えません。実際に必要な行動へつながったかを見ていく必要があります。
よくある疑問:AIで改善すれば検索順位は上がる?
AIを使ったことや文字数を増やしたことだけで、順位が上がると約束はできません。Googleの公式ガイドも、特定の文字数を満たすことではなく、読者が目的を果たせる説明や、経験・根拠のある内容を重視しています。
毎週どこかを変える必要がありますか。講演では週1回の運用例を紹介していますが、計測を続けることと、毎回本文を変えることは別です。変更した内容を評価する期間も必要なので、改善すべき根拠があるかを確認してから次の変更を決めます。
自社のサイトで何を見るか分からない場合は、サイトのURLと増やしたい行動を整理すると、相談の出発点になります。初回相談では現在の仕事や課題を伺い、最初に試す一手を整理します。60分で検索順位や問い合わせ増を保証するサービスではありません。
データはある。でも、読み解くのが難しい
Google Search ConsoleやGoogle Analyticsには、検索やアクセスに関するデータがたくさんあります。僕はエンジニアの経験がありますが、それでもこうした数字を読むのが苦手でした。データを集めることと、そこから何をするか考えることは別なんですよね。
講演では、そのデータをAIに読み込ませて解析し、ホームページの改善へつなげる運用を紹介しました。数字を眺めるだけで終わらず、実際の変更まで進める使い方です。
解析から改善まで、作業をつなげる
紹介した例では、AIがデータを読み、改善について考え、ホームページの作業を進めます。あらかじめタスクを設定し、この流れを1週間に1回動かすこともできます。
僕が毎回データを手で集め、解析し、サイトを書き直すのではなく、その実作業をAIが担当する形です。前のページで紹介した通知・記録の自動化と同じように、いくつかの工程をつないでいます。
任せても、結果は自分で見る
講演の中では、「もちろん結果は見ます」とお話ししました。実際の作業をAIに任せても、ちゃんとできているかを確認するところは僕自身が担当します。
ここで紹介しているのは、解析と改善作業を自動化した自身の運用例です。それだけで売上や問い合わせが増えると約束するものではありません。AIに任せる範囲と、自分で確かめるところを考える例として読んでいただければと思います。
動画でも確かめる · 約62秒
「AIを雇う 中小個人事業主のAI活用術」の一部。日本語字幕付き。
動画で話していること
講演の発言を、言いよどみや重複を整えて文章にしています。
Google Search ConsoleやGoogle Analyticsのデータを読むのは、AIが得意なことです。僕はエンジニアですが、こうしたたくさんのデータを読むのが苦手でした。
今はデータを自動で読み込んで、AIが解析します。そこからホームページの改善もAIが進める。データを読み込み、考え、ホームページの作業までAIが行っています。
この作業は、あらかじめ設定しておけば1週間に1回動かすこともできます。もちろん結果は僕も見て、ちゃんとできているかを確認します。僕は確認を担当し、実際の作業はAIが行っている状態です。
解説の根拠・参考資料
実務例の根拠は、本人の登壇動画「AIを雇う 中小個人事業主のAI活用術」です。上の手順・ひな形は、講演の内容を仕事で試すための説明例です。
